当社のばね鋼加工の特徴は
長年、ばね鋼材を扱い数多くの製品を製造してきました。その製品の中でばね鋼材の特性を活かした「トーションバー」の製造があります。 製品の特性として長尺であること、セレーション加工、熱処理があげられます。
当社では、お客様の要求にこたえられるように加工技術を研鑽しています。
ばね鋼は機械加工が出来ない程の硬度で粘り特性が強く、加工は非常に難しいですが、自動車用板ばねの部品加工、鉄道車両用トーションバー、印刷機用トーションバー、精密安全ピンなど、長物製品から小物製品まで幅広く対応しています。
特に、長ものの加工は他社にない技術を持っています。長さ約2000mm、直径約50mm、直径比率100D程度まで対応可能で、100分の一単位で加工することができます。
将来的にはトーションバーの両端のスプライン加工も提供できるよう技術の習得を計画しています。
ばね鋼加工とは
ばね鋼(SUP材)は、鋼に特殊元素を添加し熱処理を加える事によってその性質を変え、必要なばね特性が得られるようにしています。焼入れ、焼き戻しの条件によってばね特性が決められるので熱処理条件は非常に重要な要素です。
当社が扱う主なばね鋼はSUP9、SUP9A、SUP10、SUP11Aで一般的には下表のような特徴があります。
記号 | 熱処理温度(℃) | 機械的性質 | |||||
焼入れ | 焼戻し | 耐力 0.2% |
引張強さ | 伸び (%) |
絞り(%) | 硬度 | |
N/mm2 | N/mm2 | 4号試験片 または 5号試験片 |
4号試験片 | HBW | |||
SUP9 | 830〜860 油冷 |
460〜510 | 1080以上 | 1230以上 | 9以上 | 20以上 | 363〜429 |
SUP9A | 830〜860 油冷 |
460〜520 | 1080以上 | 1230以上 | 9以上 | 20以上 | 363〜429 |
SUP10 | 840〜870 油冷 |
470〜540 | 1080以上 | 1230以上 | 10以上 | 30以上 | 363〜429 |
SUP11A | 830〜860 油冷 |
460〜520 | 1080以上 | 1230以上 | 9以上 | 20以上 | 363〜429 |
材料記号 | 鋼 材 | 用 途 |
SUP9 | マンガンクロム鋼鋼材 | 主として重ね板ばね、コイルばね、トーションバー |
SUP9A | ||
SUP10 | クロムバナジウム鋼鋼材 | 主にコイルばねやトーションバーに使用されます。 |
SUP11A | マンガンクロムボロン鋼鋼材 | 主に、大形の重ね板がね、コイルばねやトーションバーに使用されます。 |
機械加工においてもその熱処理条件が影響を与えて、どう加工するかは長年の経験で得られる
重要なノウハウです。
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